500円のThinkPad X60を整備してWindows 10を動かす

前回、500円の無チェックジャンクとして入手したThinkPad X60が、問題なく起動するところまで確認しました。ACアダプターを接続して起動したので気持ちが上がったものの、バッテリーが何度充電チャレンジしても復活しないことで、そのままではノートPCとしての使い道があまりないと思いつつ、改めてX60について調べてみました。

X60の評判がいいことは知ってました

キーボードについてはIBM ThinkPadシリーズ全体の評価通りとても良いタッチで使い易そうです。X60より古い535Eや560Xを使っていましたが、とても打ちやすいキーボードでした。Windows XPモデルですが、Vista Capableと書かれたエンブレムが付いています。当時Windows Vista Readyが売りだった頃の名残りだと思いますが、Windows Vista対応なら経験上Windows 7もいけるだろうと思ってました(例外もあります。Windows Vistaが動くのにWindows 7をインストール出来ないPCがありました)。

とりあえず手持ちのメモリー(DDR2-533)2GBを2枚、挿して起動してみます。DDR2なので、一枚当たり最大2GBなのは仕方ないことですが、Windows XP世代なら最大4GBなのも納得です。

ジャンクなので、メモリーを認識しない可能性もあります。起動してBIOSを確認しました。

Installed memoryが4096MBとなっているので、とりあえず認識はしているようです。あとは実際にmemtest等のツールを使ってみないと正常動作するかどうかは分かりません。USBメモリにmemtestの起動メディアを作ってあるのでテストしてみましたが、問題は検出されませんでした。

X60の使い道を考えてみる

ACアダプターは買った、メモリは手持ちでエラーにならない、そうなると徐々に欲が出てきます。気まぐれで動作チェックして動いてしまうと、何で500円のジャンクだったのかを考えつつも、何に使おうかと考えてしまいました。別にX60が欲しくて買ったわけではありません。500円だから買ったのです。X60シリーズが好きな人には申し訳ありませんが、そもそもまともに動くと思っていなかったのですから。

このとき定期的に襲ってくる衝動がありました。そう、「ダンジョンキーパー2(以下DK2と略)がやりたい」です。Windows XP全盛期の頃になぜか安売りしていたDK2の日本語版をプレイしたのですが、これがドハマりしたんです。当時奥さんと子供らも一緒に寝ても覚めてもプレイしました(教育上は良くないので低学年は見せちゃだめです)。その後Windows XPではゲームが落ちることがあるので安売りされたと聞きました。

Windows XPでもDK2が動くようになるパッチが配布されていましたので、Windows 7をインストールしてDK2専用PCにしよう!と閃きました。Windows XPで動くゲームは大抵7でも動くという根拠の無い自信がありました。もしWindows 7が動かなかったとしても、Windows Vistaなら間違いなく動くはずですし。早速手元に転がっていたHDDを入れて環境を作ろうとしたのですが、DK2がメインPCに入れたWindows 10でも動くらしいという情報を知って、ついついメインPCにDK2をインストールしてしまいました。

DK2がWindows 10で動くことに喜んでしまい、ストレージと充電できるバッテリーが無いことやストレージはともかくバッテリーが意外に高価だったことから、徐々にX60への興味を失ってしまっていきました。

問題なく動くことは確認できたのですが…

それでも一応キーボードやWi-Fiが問題なく動くのかを確認しようと、とりあえずWindows 7をインストールしました。枯れた機種だったのが良かったのか、Windows Updateでは普通にドライバがあたったおかげでほとんど苦労なくWindows 7環境を作ることが出来ました。ここで64ビット系のOSを入れていれば、Intel 945GM Expressチップセットの制限に気が付いていたでしょうが、3GBしかメモリーを認識しないのは32ビットのOSだからと気にしていませんでした。

キーボードにも問題は無く、トラックポインタも勝手に走り出さない、とてもよい状態だと判って喜んでいたものの、徐々にX60への興味を失ってきていたのでノートPCコレクションにしまい込んでそのまま放置してしまいました。

2025年、X60はWindows 10でも使えるのか

自宅にはCore2DuoなデスクトップPCがX60以外にもあります。急遽サブのPCを作って奥さんに使わせようということになりました(作業マニュアルを作りたいとの本人からの要望)。ところがまともなモニターがありませんし、ずっと使うわけじゃなかったので置き場を確保するのも面倒だと言われました。

それじゃあ眠っていたX60を復活させようということになりました。ACアダプターの接触不良でPCが落ちたら最悪ですし、Windows 7の動作検証で使ったのはHDDだったので、物凄く遅かったんです。なのでバッテリーとSSDを買うことにしました。勿論全て奥さんの為です、興味本位ではありません!

SSDとバッテリーはアマゾンで購入し取り付け。バッテリーは互換バッテリーで定評のあるものを。SSDもよくわからない中華製でしたが、自社開発とかではなくチップメーカーのリファレンス通りに作っているだろうからと疑いもせず装着、Windows 10 Pro 64ビットをインストールしました。7のインストール同様特に大きな問題も無くインストールすることが出来ました。Windows XP時代のノートPCが20年近く経って64ビットOSが起動することには感慨深いものがあります。

ふとメモリーの空き容量を見ると、かなり少なくなっていました。奥さんがWordとExcelを使うために用意しましたが、HDDからSSDに換装したにも関わらず動作も重い。メモリーの残りを見るとWordとExcelを同時に開いちゃいけないメモリー量でした。

このシステム情報はOSが違う現在の環境ですが、メモリーに関しては当時も同じ表示です。4GBしかないのに無茶するなと思って調べていたのですが、実装RAMのところで表示がおかしいことに気が付きました。2.99GB利用可能?x64ベースプロセッサと出ているのに?

実はIntel 945GM Expressチップセットは4GBのメモリーを搭載できますが、4GBのアドレス空間の一部を内蔵グラフィックスや各種デバイスが使用します。そのため、X60では4GBを搭載しても、Windowsから利用できるのは約3GBなのです。世代的に32ビットのWindowsをターゲットにしていたので、当時はこれでも困らなかったのでしょう。搭載メモリーとして4GBという表示を見ていたので、漠然と4GBあれば何とかなるだろうくらいに高をくくっていましたが、ただでさえ少ないメモリーが更に1GB削られているわけです。

そもそもメモリが最大4GBでも苦しいのに、64ビット版Windows 10では3GBという利用可能メモリーがより一層窮屈に感じられます。とりあえずWindowsの設定を見直して余計なサービスを止めたりして、何とかWordとExcelで作業する気になる速度にはなりました。これはSSDに換装したことが大きく影響していると思います。HDDでOSとWordとExcelの共存は多分無理です。精神が持ちません。

動くのと使えるのは違う

過去にOSが認識していない1GBをRAMディスクにして使うなんて話を読んだことがありましたが、X60ではできないようです。残念。でも目標を達成したので、投資したことも活きているし結果オーライとします。Windows 10が動いた時点で、X60はまだ十分遊べると思いました。WordやExcelも使えるんで実務までこなせます。しかし、Windows 10にもサポート終了が迫っています。そこで次は、さすがに無理だろうと思いながらWindows 11を試すことになります。

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